コムデギャルソンの炎上に見る違和感
はじめまして。先日ブログを始めたのですが、自己紹介をしていなかったことに今更気づき、いい機会なので自己紹介します。
私は、関西の大学に通っている男子学生です。
趣味は読書、美食、旅行、そして服飾です。
その中でも今回はかなり熱量を込めて、自分の好きなファッションと、近頃のホットな話題を交えて話します。
私は、数年前からファッションに興味があり、一度関心を持ってしまえばズブズブな人間です。
また後述することにしますが、その中で特に気に入ったのが、"Comme des garçons(コムデギャルソン),Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)"をはじめとするモードブランドにハマりました。
最新のコレクションはもちろん、過去のアーカイブまで、全世界各地から、サーチするほどの熱中っぷりも一時期はありました。
そんな私の好きなブランドが今炎上しているそうです。
先日 パリファッションウィークで発表された 20-21年AW(秋冬)コレクションに於いてモデルに着用させたカツラが炎上している。
この画像にある髪型である。
この髪型はコーンロウと呼ばれ、エジプトをはじめとする、アフリカ系の伝統的ヘアスタイルだそうだ。
このカツラが、文化の盗用ではないかということと、白人モデルにこのカツラをかぶせ、一部の黒人モデルには、地毛でランウェイを歩かせたことが争点となっているようだ。
「コムデギャルソン メンズウェアFW‘20のショーにおける頭部の小物のインスピレーションは、エジプト王のルックです。誰かに無礼な態度を取ったり、傷つけたりするつもりは一切ありませんでした。私たちは深く反省し、謝罪します」とコムデギャルソン側は謝罪の言葉を述べている。
ん??
ここですごく違和感を感じた。
そもそも、そこまで騒ぐほどの問題かこれは。
スタイリストも主張しているようにこれは、文化の盗用ではなくて、オマージュなのである。
それも古代エジプトの。
それに、これがアフリカ系の人々の伝統的ヘアスタイルであるとしても、それを落とし込むというのはいけないことなのか。現にダンスやヒップホップカルチャーがいい例だ。
私自身、現在海外で生活しており、現地の方の伝統衣装を着て歩いていると、すごく嬉しいと言ってもらえることが多い。
そのコミュニティに所属している方が言うのはまだわかるが騒いでる奴らが、蚊帳の外の人間なら、全く別だ。
そもそもそのクリエイティビティがあるのか?
今一度批判する方には、問いたい。それに、ファッションを通して、そのコミュニティの伝統を世に広く知れ渡らせるというのは悪いことなのか?
既存のものを壊し、混じり合うはずのないもの同士の境界を壊し、新たなシナジーを生み出す。それこそが、現代の創造性というものであると思う。
そもそも、物事は全てどこかしらからインスピレーションを受けてきているはずなのではないか?それを再認識して、批判するなら批判していただきたい。
第二の地毛でランウェイを歩かせたということに関してだが、、、
彼らのカルチャーだとすれば、本筋にはそのままやってもらってもいいのでは?という考え
それと、カツラにしておくべきだったという意見が混在している。
前者としては、伝統的ヘアスタイルという点を鑑みると納得できる。
ありのままの姿でも、それでキマるからだと思う。あくまで、服の発表であって、そこに今回のテーマに準する人間の準備とスタイリングをするのだ。だから、この点に関していえば別に問題ないのではないだろうか?
後者に関しては、オマージュが古代エジプトであるとすれば、そこに準ずる衣装を、全員が着用するべきだと思う。
コーンロウは現代では、伝統的ヘアスタイルと言われているが、古代ではどうだったのだろうか?それが分かり得ない限りは、全員が同じスタイルにすればそこまで大袈裟になることはなかったのではないだろうか。
結論
文化の盗用に関していえば、、それは、盗用された側が行う主張であって外野が口出しする必要はないと思う。
カツラの着用に関しては、コムデギャルソン側にも、徹底しきれていないところがあったと思う。
だが、それらを含め考えてみても創造的価値というものは、決して他者が容易に踏み入れるべきではないと思う。圧力をかけすぎると恐らく何も生まれなくなってしまうのではないだろうか。
仮に誰かを傷つけてしまったなら、それに関しては謝罪の必要があると思う。
それに、盗用されたと主張されれば、それは盗用になるのかもしれない。だが人々は絶対にどこかしらにルーツが存在する。そのことは忘れてはいけない気がする。
コムデギャルソンの今回の一件は、恐らくファッション業界を揺るがすきっかけになるであろう。
黒人モデルに関しては以前もモデルの登用に関して批判を食らっている。この業界も大きな転機を迎えている。
新たな創造という点で大きく期待しているコムデギャルソンには常に時代の最先端を走ってもらいたいものだ